テレビ番組のアートプロデューサーの仕事
アートプロデューサーは基本的に1番組につき1名必ず担当者がおり、テレビ番組に関わる美術面を総合的に管理します。
アートプロデューサーは大道具さん、小道具さん、衣裳さん、メイクさん、持ち道具さん、造園さん、電飾さんといった、多くの美術スタッフと協力しながら番組を美術という側面から作り上げる美術チームのまとめ役です。そのため、テレビ美術に関わる最終的な責任を請け負うのもアートプロデューサーとなります。
番組に関わる美術スタッフとのコミュニケーションも大事なアートプロデューサーの仕事の1つです。ですから、アートプロデューサーには、デザイン能力だけではなくコミュニケーション能力も必要とされます。
テレビ番組でのアートプロデューサーの仕事内容は多岐にわたりますが、大きく分類すると「デザイン面の管理」「番組の美術予算管理」「美術スタッフの安全・スケジュール管理」と3つにわけることができます。
アートプロデューサーの仕事① デザイン管理
番組のコンセプトに基づいて、アートディレクターやセットデザイナーなどとイメージを共有し、番組セットやロゴ・テロップなど、デザインという視覚的な要素を管理し、ビジュアル面で統一感のある番組をプロデュースします。
特にセットやロゴといったデザイン物は、視聴者に強い印象を与える番組の顔といっても過言では無いため、番組を演出する上で重要な役割を担います。
アートプロデューサーの仕事② 予算管理
番組に関わる様々な物をデザインするためのデザイン費、セットを作るための大道具費、小道具を調達するための小道具費、協力美術会社のスタッフの人件費など、実に様々な美術に関する費用を管理する仕事です。
番組の美術予算には限りがあるため、どういった演出がしたいのか、何が必要なのか、制作・演出陣の要望をしっかりと理解し、予算内でクオリティーを維持する必要があるため、適切な判断力と柔軟な対応力が必要です。
アートプロデューサーの仕事③ 美術スタッフの安全・スケジュー管理
番組には多くの美術スタッフが関わっています。番組の規模にもよりますが、多い時には美術スタッフだけで20名以上となります。
番組の収録現場では準備~本番~撤収まで美術スタッフが様々な仕事を行っているので、アートプロデューサーはスタッフのスケジュールを管理し、スタッフ全員が円滑に作業できるようにします。
また作業時にスタッフにケガや事故のないよう安全な環境を確保することも、アートプロデューサーの大切な仕事の1つです。
テレビ番組のアートプロデューサーの仕事の魅力
アートプロデューサーの仕事は簡単なものではありません。番組づくりも簡単なものではありませんが、困難を乗り越え、多くの美術スタッフと1つの番組を作り上げる楽しみや喜びは何度経験しても良いものです。また、テレビ番組という特性上、多くの人に自分の携わった番組を見てもらえるのも魅力の1つです。
美術的な側面で番組をプロデュースするという作業は、他に代えがたいものがあるのも事実です。アートプロデューサーの仕事の魅力はこのあたりに詰まっているのではないでしょうか。
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